図書館及び図書館史レポート

西洋及び日本のどちらかを選び、それぞれの時代(古代・中世・近世・近代以降)の図書館発展の特徴的な所を探り、骨太に要約してください

古代
古代日本において、漢字が中国・朝鮮から伝来したことと同様に、製紙法も朝鮮の僧曇徴が610年に伝えたと言われている。また当時、儒家の経典である五経(詩・書・礼・易・春秋)を教学する中国の学官 、五経博士の来日により、日本には多くの図書が持ち込まれた。その後6世紀には仏教が伝来し、聖徳太子によって書かれた『法華経義流』が、伝来する日本最初の著書で、最古の書物である。

645年、蘇我氏など飛鳥の豪族を中心とした政治から天皇中心の政治への転換点となった大化の改新によって、当時の律令国家は中央集権官僚制度を作り上げた。701年の大宝律令では、8省の中のひとつ中務省の中に図書寮がおかれ、文書の収集と国史編簒業務が行われた。

また、当時の律令国家は遣唐使 を度々送り、唐をはじめとする大陸の文物を導入したり、全国に国分寺 を建てたことから仏教的な天平文化 が栄えた時代であると言える。このころの仏教の隆盛は、寺院や宮廷での写経をうながしたことから、東大寺写経所は経典のための図書館でもあったといえる。時期を同じくして『古事記 』、『日本書紀 』、『万葉集 』など現存最古の史書・文学が登場した。なお、このころの図書の主な利用者は天皇や豪族である。

中世
中世に入り、源頼朝が鎌倉に幕府を開いた事により、それまでの天皇中心の政治から、武士中心の政治へと移行する。武士だけでなく、一方で民衆も力をつけて、各地で自治の動きが広まる。また、や朝鮮のほか、西洋との交流もはじまった。

金沢文庫は北条実時が武蔵国久良岐郡六浦荘金沢(現、横浜市金沢区)の邸宅内に造った武家の文庫である。蔵書の内容は政治・文学・歴史など多岐にわたるもので、収集の方針はその後も子孫三代にわたって受け継がれ、蔵書の充実がはかられた。

印刷技術については、活発な印刷事業が展開され五山版と呼ばれる木版印刷書籍をうんだ。五山版はには、禅文化の禅文化が盛んとなり、漢文学 としての五山文学 が興隆した背景があり、それに付随する形で自然と出版文化も起こることとなった背景がある。その多くは、日本に伝来した宋版 や元版 (宋元版)を底本として覆刻されたものであったため、以後の出版物に大きな影響を与える。その後室町時代の応仁の乱は、五山版の開版に打撃を与えるが、その技術は地方の有力大名などが引き継ぎ、後に庶民の教科書として広く読まれるほどに普及した。このころの図書の利用者は当初は武士と庶民であり、この傾向は明治はじめまで続く。

また、1582年には、イエズス会のイタリア宣教師バリニャーニが、活字を集めて印刷する「活版印刷術」によって、ポルトガル系ローマ字の『天草版平家物語』『天草版伊曽保物語』や日本文の『どちりな=きりしたん』などのキリシタン版を刊行した。しかし、江戸時代に入ると、キリスト教の禁制によって、この技術は伝承されなかった。

近世
江戸時代は、好学家で愛書家であった徳川家康が、江戸城内に富士見文庫、駿府城内に駿河文庫を作った。富士見文庫はその後移転に伴い紅葉山文庫と名前を変え手厚く管理され、現在は国立公文書館内に分蔵されている。

また、江戸時代は庶民の娯楽も盛んになり、書物問屋仲間も作られている。明治はじめに創業した貸本屋は、明治後期にまで続いている。このように、明治後期になると図書の利用者は完全に庶民に移行している。

明治時代において、欧米の教育施設訪問は特に重要な課題であった。岩倉使節団一行も図書館の重要性を伝えており、明治5年の博覧会の後、明治政府は書籍館を開いた。書籍館はその後、浅草に移転したため浅草文庫と名を変えた。

その他京都には集書院、千葉には民間人による大橋図書館も開かれている。このような地方での書籍縦覧所は明治16年には23館に達し、その後、明治32年には日本 で最初の図書館 に関する単独法令 、図書館令が出された。

大正デモクラシーの時代を迎えると、「自由図書館」と称した公共図書館は全国的に急増した。しかし昭和に入り、図書館も戦争とは無縁ではなく、思想・言論の統制・弾圧は、図書館での閲覧禁止としょの指定を招いた。また、空襲によって、図書館そのものの多くが失われた。

近代以降
戦後の日本の図書館は、アメリカの指導の下に立て直され、昭和23年に、戦後最初の図書館立法である国立国会図書館法が制定された。また昭和29年には、国民の知る権利を保障する誓いを図書館界が社会に示した「図書館の自由に関する宣言」が採決された。その後1980年には社会的責任の増す図書館員の自立的規範として「図書館員の倫理網領」が、日本図書館協会総会で決議された。

現在は、大学や大学院で図書館(情報)学の学科が設けられ、多くの研究者輩出するとともに、図書館司書課程や講習が開かれている

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担当講師のコメント:骨太によくまとめてありますが、近世の追求が不足しています。江戸時代は学芸が発達、文庫も数多くつくられていますので、図書館との関係はどうだったのか、近代への繋がりは?などに注目して読みを深めよう。今日の動向にも注目を。


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