図書館経営論レポート

図書館経営4つの基本構想の概略を述べたあと、そのうち特に重要な利用者中心思考のありかたについて考察し、論ぜよ

図書館経営の基本思考には、以下の4つがある
1、建設的発展思考
変化を続ける社会に合わせて図書館も変化していかなければならないという考え方。

2、中道思考
物事が発展していく上で、極端に偏った経営政策をとるのではなく、全体のバランスを重視し全体を調和することが大切であると言う考え方である。

図書館においてこの中道の考え方は不可欠である。例えば、資料購入にあたり希望があるからと特定のジャンルの書籍ばかり購入すれば、蔵書構成に問題が生じる。また、特定の担当者のみがサービスを担当することも、偏りが出来るのでよくない。永続的にサービスを展開するには、組織的に行う必要があり、組織的に展開するには中道思想が必要である。

3、未来志向
 図書館の経営を考える場合、5年10年20年先を読んで政策を考える必要があるということ。中でも情報は、大きく5つに区分する事が出来る。

まずひとつめは文教政策情報といい、これは国や地方自治体等の教育行政における情報をいう2つ目は社会変化情報といい、これは①情報技術に関する発展などによる情報環境の変化②、高齢化社会の到来による図書館のハード面・ソフト面での変化と高齢者のリカレント教育③高度学歴社会に対応するレファレンス質問のレベルの向上④少子化社会における児童サービスの4つをいう。3つ目は図書館界の変化情報をいい、社会教育施設である図書館は、親母体を持ちながらも図書館同士の繋がりも持つ性質から、このような動向に影響を受ける。どのような動向に左右されるかというと①関係団体の方針・方策の変化(大学図書館協議会や企業の専門図書館協議会などの様々な図書館団体を言う)②主体的・自立的変化(図書整理の外部委託や書店と合同で新しい図書館システムを作ることなど)③親機関からの変化(指定管理制度や正職員の補充をせず臨時職員で補うなど)の3つをいう。4つ目は出版界・情報産業界の変化情報をいい、①出版形態の変化(紙資料から電子資料への変化)②インターネット社会によって、図書館のあり方そのものが問われている。最後に、マーケット変化情報がある。今までの図書館は、マーケットとは無縁の所にいた。しかしニーズを把握できずして適切なサービスは出来ない。以上が情報の区分である。

4、利用者中心思考の展開(狭山市立図書館を例に)
これは図書館政策を考える上で、利用者の立場にたって図書館業務のあり方を考えるということである。これは、上記の3つ全ての思考の基本的な考え方として図書館を経営するもの全てが持つべき意識である。図書館経営は利用者の最善の利益の元に行わなければならない。

もし、図書館経営が、建設的発展思考・中道思考・未来志向において図書館側の利益のみを考えた思考だとすれば、いずれ図書館は滅びる。なぜなら図書館は市町村の社会教育施設であり、その性質からも地域住民を抜きにして存在し得ないものであるからである。

利用者中心思考は著書の購入に表れる。私の住む大阪狭山市立図書館では、目の前に狭山西小学校があり、徒歩圏域に小中学校が点在することを利用し、昨年から小・中学生を対象に「図書館を使って調べるコンクール」を実施した。それだけでなく、成人向けの気軽に読める雑誌の数を増やした。これは、図書館で調べ物をしている子どもたちに同伴してくる保護者のためである。ここれは大阪狭山市図書館が、イベント対象者だけではなく、それに付随する人にまで心配っているということを表しており、「もし自分が保護者だったら」という、利用者の立場にたった発想がないと出来ない提案である。

また、狭山市立図書館は2007年に指定管理制度になった。それ以前と比べると資料費や諸々の制限があるにもかかわらず、貸し出し冊数・登録者数ともに上昇している。これは民間の経営能力がいかに素晴らしいかを表してる反面、残念ながら公務員はいったい何をやっていたのかという批判にも繋がる。指定管理者であれ公務員であれ、利用者の立場に立った経営をする能力に差があるとは思えない。やはり以前の公務員には経営努力が足りなかったのではないかと思う。

さらに近年は、生涯学習熱の高まりやリカレント教育で、社会人が学生に戻ったり資格を取ったりすることが多くなった。そのため、各図書館も開館時間の延長がされている。大阪狭山市立図書館は月末日のみ休館日で、平日は20時まで開いている。大阪狭山市立図書館に一番近い堺市立図書館東分館は、昨年度から休館日を月曜日のみにし、祝日も開館することになった。このように長時間の開館や開館日の増設は、社会人には嬉しいことである。

このように、図書館は常に利用者中心思考で経営されなければならない。利用者中心にすることで図書館を経営することは、いずれ地域社会の活性化に繋がることだからである。

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担当講師のコメント:参考文献の効果的な活用があるともっと良いものになったと思われ、残念です


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保育士・図書館司書に関しては、旧システムによるものなので、現在のもの科目編成や内容にずれがあります。放大についても閉講科目が含まれます

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